認知行動療法(CBT)とは
認知(物事の捉え方、見方、受け取り方)に着目し、強く出てしまっている考え方(考え方のクセ)を客観的に見直すことから、バランスのとれた考え方ができるよう、思考とともに行動も含めて取り組んでいく心理療法の一つです。
考え方を変えるというよりは、「考え方に幅を持たせる」というイメージで取り組んでいきます。
自分自身の内面にあるもの
よくご相談いただく内容の一つに、“自分自身のこと” があります。
・何でも悪い方に考えてしまう
・不安に振り回されて辛い
・相手にどう思われるか気になる
・我慢してしまう、言えない
・〇〇しなければならないが強い
・人間関係がうまくいかない
そこには、育ってきた環境の中で経験したことがもととなりできた、認知(物事の捉え方、見方、受け取り方)の影響があるかもしれません。
相談者様の思いの中に、「変わりたい・もっと楽に考えられるようになりたい・生きやすくなりたい」等のお気持ちを持っていらっしゃる場合は、その方法の一つとして、認知行動療法(CBT)をご提案します。
※本を数冊持っているので、それを見ながらご説明いたします。
認知行動療法(CBT)の進め方
基本的には、カウンセリングの中でテキストをベースにしながら、一つ一つのワークにカウンセラーとともに取り組んでいきます。
- 認知行動療法は、希望された相談者様と取り組みます。
- 継続が必要となりますが、期間は相談者様によって違います。希望等お聴きしながら最初にある程度の計画を立てます。
- 取り組む内容も相談者様によって変えています。まずはお話をお聴きしご提案いたします。
- 練習が必要になるため、ホームワークを出すこともありますが、もしできなくても問題ありません。
- 認知行動療法の取り組み方は、カウンセラーと一緒に取り組むだけでなく、ワークブック付きのテキストを使いご自身で取り組む方法やアプリもあります。
認知行動療法の効果
※よく感じていただいている効果をあげています
- 自分の中にどのような「考え方のクセ」があるのか知ることができ、気づけるようになります。
- 書き出すことで、出来事や認知などを客観的に見たり考えることができるようになります。
- 今まではなかった捉え方、見方、受け取り方を知ることで、考え方に幅が出てくるため、出来事の受け止め方や感じ方が変わってきます。
- ガチガチに固まっていた思考がやわらかくなり、自分自身を大切にできたり、人間関係にも変化が現れます。
- 練習を繰り返すことで、日常の中で考えられるようになります。セルフケアの一つにもなります。
メッセージ

自分と向き合う時もあるため、相談者様のお気持ちが大切です。取り組むかどうかやタイミングも相談者様に委ねています。
考え方のクセとして出ているものは、100%悪いものではなく、自分自身を守ったり助けてきた考え方でもあります。
長年付き合ってきた考え方でもあるため、時間が必要となります。完全になくなるわけではありません。認知行動療法を通して、違う考え方や見方を取り入れて、強く出ている考え方をやわらかくしていく(考え方に幅をもたせる)ことを大切にしています。

はじめに十分説明いたします。
相談者様のお気持ちを確認しながら、カウンセラーも一緒に考え取り組んでいきます。
【参考にしているおすすめの本】
- 福井至・貝谷久宣(2018)『今日から使える認知行動療法』ナツメ社
マンガもあり、わかりやすく書かれています。ワークブックもついています。 - 福井至・貝谷久宣(2015)『心がスッと軽くなる認知行動療法ノート』ナツメ社
シンプルで手に取りやすく、ひとりでも取り組みやすい本だと感じます。 - 伊藤絵美(2020)『セルフケアの道具箱』晶文社
セルフケアとしての100のワークもあり、ストレスとの向き合い方やスキーマ(マイルール)についてもわかりやすく書かれてあります。



