「母親やめてもいいですか」

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久しぶりに本を借りました。
この本のタイトルに思わず目が止まりました。
そのタイトルの前には、こうあります。

「娘が発達障害と診断されて…」

 

私は以前、心療内科クリニックのデイケアの看護師として勤務していました。
そのクリニックでは、発達障害の診断もしており、デイケアには主に発達障害をもつ患者様が通っていました。

本のタイトルから、その時のことを思い出し、本を手に取りました。

母親として奮闘した毎日、子供の障害から目をそむけていた日々など、ありのまま書かれており、コミックになっていたので、とても読みやすかったです。

 

折に、「もっと早く障害に気づいていれば…」と書かれてありました。
ですがその後に、「本当は気づいていたのです。他の子とは何かが違うことに…」とあります。

デイケアでは、定期的に「家族の会」を開いていました。
患者様の家族の方とお会いできる大切な場所です。

認めることができないでいる方
自分を責めている方
どうしてよいかわからない方
子どもの障害と向き合おうとしている方

本当に様々な家族の形がありました。

中でも多かったのは、
誰にも話せずにこられた方
子育ての頃を思い出し、涙を流される方でした。

何かが違うと思いながらも、はっきりさせることのできない日々。
診断を受けていたとしても、どうしても認めることのできない日々。
誰にも話せず過ごしてこられたのだと思います。

1人で考えてしまうと、負のループに陥りやすく、周りが見えなくなり、考え方も悪い方へと偏ってしまい、精神的にも辛い状態になってしまいます。

その状態が続くことは、決してよいことではありません。家族間にも影響が出てきます。

 

デイケアで患者様と関わる中で、家族のサポートがあることの大切さを実感する毎日でした。
自分の気持ちを受け止めてくれる人がいること、応援してくれる人がいることは、励みや勇気になります。

まずは、患者様本人の為にも、そして、家族1人1人の為にも、吐き出せる場所があること、話せる人がいることは、とてもとても大切なことです。

わかること、気づくこと、見えてくるものがあります。
そのことを改めて感じた1冊でした。

 

大切なものは、きっと目の前にあるのだと思います。